一般歯科について
「お口に違和感がある、ズキズキ痛む」「歯周病にならないための予防治療がしたい」などのお悩み・ご要望に対応している診療科目です。
初めての歯科医院では「どんな雰囲気なのか」「疑問点を気軽に質問できる先生だろうか」「スタッフは優しいか」などさまざまなことが気になるものです。特にお口のトラブルが悪化している場合は不安なことも多いと思います。そのような時は、ぜひスタッフに何でも聞いてください。私達のクリニックは、どんなときでも笑顔で応対し、患者様にも笑顔になっていただくことを心がけています。
虫歯について
私達の歯は、細菌が排出する酸によって、カルシウムやリンが溶け出す「脱灰」と呼ばれる現象が生じます。しかし、唾液の働きによって元の健康な歯質に戻るのです。これを「再石灰化」と呼びます。虫歯とは、脱灰のスピードに再石灰化が追いつかなくなることで生じる現象です。脱灰が進行すると、歯に穴が開き、症状は一気に進行します。虫歯の厄介なポイントは、症状がある程度悪化するまで自覚症状に乏しい点です。
虫歯の原因
虫歯の発生メカニズムは3つの要素が関連しています。その3つとは、「原因菌の種類や数」、「砂糖(ショ糖)の摂取」、「歯質の状態」などです。これらの要素が組み合わさることで虫歯のリスクは高まります。つまり、毎日丁寧にブラッシングを行っていても、毎日甘いものを多量に摂取していると虫歯になりやすくなるのです。そのため、お口の環境を保ちつつ、生活習慣を改善することも虫歯予防には大切になってきます。
虫歯の進行段階
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C1 エナメル質の虫歯
虫歯がエナメル質にまで進行した状態です。痛みやしみるなどの自覚症状はまだありません。
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C2 象牙質の虫歯
虫歯がエナメル質の奥にある象牙質にまで進行した状態です。知覚過敏の症状が出やすい傾向にあります。
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C3 歯髄(神経)の虫歯
虫歯が象牙質の奥の歯髄にまで進行している状態です。歯髄の中には神経や血管があるため、細菌に感染すると歯がズキズキと激しく痛みます。
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C4 重度の虫歯
歯茎から上の部分がほとんど溶けてしまっている状態です。歯根だけ残っていて、神経も壊死しています。ほとんどの場合は抜歯が第一選択肢です。
歯周病について
お口の中に磨き残しなどがあると、細菌が繁殖し、プラーク(歯垢)を形成します。細菌の塊であるプラークは、歯ぐきや歯槽骨に炎症を引き起こします。これが歯周病の発症メカニズムです。痛みや違和感などの自覚症状がないまま症状が進行し、「歯を磨くと血が出る」「歯を触るとグラグラと動く」など、歯茎や歯槽骨への影響に気づいた頃には、重症化しているケースがほとんどです。歯周病の末期状態は、歯が自然と抜け落ちてしまうこともあります。 歯周病治療は早く始めれば始めるほど、症状の進行を遅らせることが期待できます。歯茎の出血や腫れ、起床直後に口がネバついているなどの兆候があれば早めに当クリニックまでご相談ください。
歯周病の進行段階
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歯肉炎
歯茎だけが腫れている状態です。軽い炎症なので、痛みや違和感はほとんどありません。
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軽度歯周病
「歯磨きをすると出血が起こる」「歯が浮くような感じがする」などの症状があります。ただ、ほとんどの場合自覚症状がありません。
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中等度歯周炎
歯槽骨が溶けて、歯肉が赤紫色に腫れている状態です。膿が出てくることもあり、口臭が強くなるなど、はっきりとした自覚症状が出てきます。
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重度歯周炎
歯肉は下がり、大量の歯石が歯根に付いているのがわかる状態です。歯を触ると大きくグラつき、自然に抜け落ちてしまうケースもあります。
歯周病の治療方法
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基本治療
歯周病が疑われる場合は最初に歯周基本治療を行っていきます。(※重症化した歯周病の場合は除く)歯と歯、歯と歯茎の間にある歯垢や歯石を除去。その後、全体的なクリーニングを行っていきます。
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外科治療
歯垢や歯石が歯周ポケットの奥深くまで付着している時に行う外科処置です。歯肉の一部を切開し、歯根に付着した歯垢、歯石などを目視で除去していきます。
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定期的なメインテナンス
丁寧にセルフケアを頑張っているつもりでも、お口の中の汚れは知らず知らずの内に蓄積していきます。そこで、定期的なメインテナンスを行うことを心がけましょう。メインテナンスを続ければ、清潔な口腔環境を維持することになり、初期段階での歯周病治療、再発防止が期待できます。
歯周病と全身疾患の関係性
歯周病はお口だけの問題ではなく、さまざまな全身疾患に影響を及ぼすことが明らかになっています。その理由として、歯周病が進行すると、細菌は歯茎の血管を通って全身を巡るためだと言われています。歯周病菌は強い毒素を持つため、心筋梗塞などの心臓病、糖尿病の重症化リスクを高めてしまうのです。 また、妊娠中の方にとって要注意なのが歯周病菌は子宮の収縮を強める作用があるということです。結果として、早産・低体重児出産の可能性が指摘されています。お口の中を常日頃からケアしておくことは体の健康を保つためにも重要です。
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狭心症・心筋梗塞
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脳梗塞
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糖尿病
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肺炎
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骨粗しょう症
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早産
予防診療について
歯科医院に行くタイミングとして多くの人が考えているのは、お口に何かトラブルが起こってからのようです。しかし、いま歯科医療で重視されているのは、いかに「痛くなる前に歯科医師がお口の中を見てあげられるか」です。このような考え方を予防診療と呼びます。 患者様が虫歯や歯周病に気づいてから治療をするのではなく、その前段階で定期的に口腔内診査やクリーニングなどの検診を受ければ、虫歯や歯周病を初期段階で見つけられる可能性が高まります。またセルフケアの状態も分析した上でアドバイスを行うことも可能です。なによりも定期的に歯科医院でお口の中をチェックするほうが、トータルで見ると費用や来院回数などを抑えられます。
虫歯や歯周病は早期発見・早期治療が重要
虫歯や歯周病は歯を失う2大原因です。なぜかと言えば、両方とも初期段階では自覚症状が出ないためです。症状に気づいてから治療をすると、健康な歯を多く削ったり、治療が大がかりになったりします。また、再発のリスクも高い傾向にあります。だからこそ、早期発見・早期治療が重要になってくるわけです。患者様一人ひとりの細菌数、唾液量、噛み合わせなどによって虫歯や歯周病になるリスクは異なります。しかし、定期的に通っていただければ、生涯に渡って健康な歯で食事をできる可能性が高まるのです。
当クリニックで取り組む歯のメインテナンス
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ブラッシング指導
ブラッシングは虫歯や歯周病予防の要です。そのため、患者様ごとの状況を踏まえて、歯科衛生士が歯磨き指導を行っています。また、デンタルフロスなどの選び方に関してもアドバイス可能です。
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歯石除去
一度生じた歯石はブラッシングでは除去できません。歯石の表面には歯垢が付着し、歯周病の進行を早めてしまうため、定期的に歯科医院で歯石を取り除きましょう。
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PMTC
歯科医師もしくは歯科衛生士がクリーニング用の機械を用いて、歯面を綺麗にする処置です。専用の研磨剤を用いて、歯垢や着色汚れを取り除きます。施術後はお口の中がさっぱりして、見た目も美しくなります。
PMTCの注意点
- フッ素を塗布した場合は、施術後30分間は飲んだり、食べたり、口をゆすいだりしないようお願いします。
- PMTC直後の歯の表面は、エナメル質を覆う膜「ペリクル」が剥がれた状態です。24時間以内は色の濃い食べ物・飲み物を避け、禁煙をお願いします。
料金表
PMTC | 5,500円 |
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※全て税込み
メインテナンスの流れ
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Flow01
歯周病・虫歯の検査
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Flow02
ブラッシング指導
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Flow03
歯石・バイオフィルム除去
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Flow04
歯の研磨
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Flow05
定期的なメインテナンス
予防の第一歩は「正しいブラッシング」
虫歯も歯周病も、予防できる疾患です。日常生活では、いわゆるダラダラ食べをしない、お酒を飲んでそのまま眠らないなど、原因をつくらないことが大切です。さらに、歯科でのケアを効果的にするために一番重要なのが「正しいブラッシング」です。歯ブラシを正しく当て、適切な力で行うことで、歯や歯茎を守ります。虫歯や歯周病から全身疾患につながるリスクも防げますので、まずは歯科で「正しいブラッシング」を知ることから始めましょう。